ChatGPTを初めて使ってみた — 非エンジニア経営者のリアル体験記

ChatGPTを使ってみた。
ChatGPTは、OpenAIが開発した対話型AIだ。自然な日本語で質問や依頼を入力すると、人間のように文章で回答してくれる。2022年11月のリリースからわずか2ヶ月で月間ユーザー1億人を突破したらしい(Reuters, 2023年2月)。2026年現在は週間アクティブユーザーが3億人を超えている(OpenAI公式発表, 2024年12月)。プログラミング経験ゼロの中小企業経営者が、ChatGPT(GPT-3.5)を初めて使った日の記録だ。
AIが自然言語でナチュラルにやり取りできるようになったと聞いて、しかも無料だというので、試してみることにした。
「AIは難しそう」「エンジニアじゃないと使えないのでは」——正直、そう思っていたけれど、まずは触ってみなければと思って、重い腰を上げてアカウントを作った。(この歳になると新しいことにチャレンジするのが億劫)
アカウント作成
ChatGPTを始めるのに必要なのは、メールアドレスだけだ。OpenAIの公式サイト(chat.openai.com)にアクセスし、「Sign up」をクリック。ほとんど迷うことなく、約5分でアカウント作成が完了した。
Googleの検索画面と同じで、選択肢がほとんどない。ユーザーに選択肢を与えないのは、ユーザビリティの観点では優れてるのかもしれない。
最初に聞いたのは、旅行先の相談
最初の質問は業務効率化でもマーケティングでもなく、「新婚旅行に台湾はどうか」。

当たり障りのない、わりと表面的な回答が返ってきた。(結局、台湾には行かなかったが)
続いて、こう聞いた。
……一言余計だな。
さらに物件探しの相談。
(そんなことは分かっているんだよな。。。)
この時点での率直な感想は、「まぁ、こんなものか」だった。ググって選択する手間を省いてくれるような印象——それ以上でもそれ以下でもない。
業務で使ってみた — メール作成、キャッチコピー作成。
生活の相談で「まぁ、こんなもん」という印象を持った後、業務で使ってみることにした。日常的に発生するタスクを、いくつかChatGPTに投げてみた結果を備忘のために書いてみる。
メール作成: 5分→30秒
クライアントへのビジネスメール。これまで約5分かかっていた作業が、ChatGPTに依頼したら約30秒で下書きが出てきた。
| 項目 | 従来 | ChatGPT使用 |
|---|---|---|
| 所要時間 | 約5分 | 約30秒 |
| 品質 | 自分で書く | ほぼそのまま使えた |
当たり障りのないビジネスメール——つまり誰が書いてもいいような文面——が欲しいときには有用だ。むしろ、こういう定型的な文章こそAIの得意分野なのだろう。
YouTube登録者を増やす方法
音楽系のYouTubeチャンネルを運営していたので、登録者を増やす方法を聞いてみた。回答はそれなりに体系的で、まとまっていたが、私が投稿しているような動画——決して映像としてのクオリティが高いわけではないけれど、人の手触りがあるようなーこういうものを作ることは、AIにはまだできないなと思った。
キャッチコピー: 仕事を頼んでみた
仕事の案件で、ハワイでのスキルシェアに特化したアプリのキャッチコピーをGPTに依頼してみた。「あなたはプロのコピーライターです」と役割を与え、条件を箇条書きで渡した。

最初の提案は「スキルシェア」という言葉が分かりづらいと指摘。何度かやりとりを重ねた。


満足できるものではなかった。言葉として間違ってはいないのだけれど、「思わず唸る」ようなアイデアは出てこない。なんというか、回答に奥行きがない。
キャットタワーの設計図
思いつきで、こんな質問も投げてみた。
GPT-3.5は画像生成ができないので、テキストでの設計提案が返ってきた。これも満足できるものではなかった。

正直な感想 — ググる手間を省く道具
初日の総括。
良かった点
- とにかく回答が速い。秒で返ってくる。人に頼めば数時間、外注なら数日かかるものが秒単位。
- 当たり障りのない回答が欲しいときは有用。ビジネスメールのように「誰が書いてもいいもの」には威力を発揮する。
- つまり、ググって選択する手間を省いてくれる。検索して、記事を開いて、要点を抜き出して——というプロセスを圧縮してくれる道具。
期待外れだった点
- クリエイティブな発想は期待できない。「思わず唸る」ようなアイデアは出てこなかった。回答に奥行きがないというか。
- 完璧を求めるとイライラする。よくないなと思ったのは、質疑応答を繰り返していくうちに、人相手ではイライラしないことも、AI=完璧を求めているからか、かなりイラッとしてしまうこと。
英語翻訳ハック — そして拒否された。
「質問を英語に訳して、回答も英語で出した方が精度が上がる」と聞いて、こんなフォーマットを考えた。
拒否された。2023年2月時点のGPT-3.5は、こういう複雑な指示をうまく処理できなかったのだ。めげずに「であれば、以下の質問を英訳して、それに対して英語で回答してください。また、その英語の回答を日本語訳してください」と言い直したら、今度はちゃんと動いた。
これは、GPTさんとのやりとりのコツを教えてくれた。一度で完璧を求めるのではなく、対話でやすりをかけていく感覚。
使い方のコツ — 初日に気づいたこと
初日で試行錯誤した結果、気づいたコツ。
同じスレッドを使い続ける
スレッドを変えると文脈(コンテキスト)が変わってしまう。昨日話したことの続きを今日するような、人とのコミュニケーションのようにはいかない。だから、ひとつのテーマは同じスレッドで完結させるのが基本だった。
前提条件を最初に共有する
GPTは私のことを何も知らない。「経営者」「音楽やっています」「非エンジニアです」——そういう前提条件を伝える必要があった。AIが何を覚えていて、何を覚えていないのかが分からない。
2024年9月、ChatGPTに「メモリー」機能が実装され、ユーザーの情報を記憶できるようになった(OpenAI, 2024年2月発表)。あの頃欲しかった機能が、ようやく形になった。
参考文献
- Reuters (2023). "ChatGPT sets record for fastest-growing user base." reuters.com
- OpenAI (2024). "Memory and new controls for ChatGPT." openai.com
- OpenAI (2024). "ChatGPT reaches 300 million weekly active users." openai.com
もっと体系的に学びたい方へ
よくある質問
- QChatGPTは本当に無料で使えますか?
- 基本機能は無料で使えます。GPT-4oには回数制限がありますが、初心者のうちは無料プランで十分です。有料プラン(月20ドル)はヘビーに使い始めてから検討すれば大丈夫。
- Q会社の情報をChatGPTに入力しても大丈夫ですか?
- 機密情報の直接入力は避けるべきです。設定画面で「チャット履歴とモデルのトレーニング」をオフにするか、Team/Enterpriseプランを利用すれば、入力データが学習に使われなくなります。
- Qプログラミングができなくても使いこなせますか?
- 使えます。ChatGPTは自然な日本語で指示を出すだけで動きます。この記事の筆者もプログラミング経験ゼロですが、メール作成やSNS投稿など実務で活用できています。
- QChatGPTの回答に奥行きがないと感じたときはどうすればいいですか?
- 役割設定と条件の明示が効果的です。「あなたはプロのコピーライターです」と役割を与え、条件を箇条書きで渡すと回答の質が上がります。それでも物足りない場合は、Claude等の別のAIとの比較もおすすめです。
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